ヨーロッパ

フランスの世界遺産モン・サン・ミシェルとその湾

フランス西海岸、サン・マロ湾上に浮かぶ島。
この島にモン・サン・ミシェルという神秘の修道院があります。
「西洋の驚異」といわれたモン・サン・ミシェルとその湾のことをお話しましょう。

708年に大天使ミカエルの夢のお告げにより着工されてから、約900年という時間をかけて現在の姿になりました。
潮の干満の差が最も激しい島であり、フランス最大のカトリックの巡礼地として多くの人々が訪れます。

昔むかし、巡礼者たちは島と陸がつながる干潮時をじっと待ち、島へ渡っていきました。しかし、多くの巡礼者が満潮の速さに命を落としたと伝えられています。
それでも、大天使ミカエルの島に浮かぶ修道院に祈りを捧げた人々は後を断ちませんでした。

フランス革命後は、その立地から脱獄不可能な政治犯の監獄として、また百年戦争中は要塞として使用され、再び修道院として人々が島を渡るようになったのは、ずっと後のこと。
悲しい歴史を背負ってそびえ立つ、孤島の修道院。

この島へは、パリ、モンパルナス駅から特急にてレンヌ駅へ。
モン・サン・ミシェル行きのバスで。

修道院を出ると、中世のおもむきが残る石造りの家々や町並みが広がります。
かつて巡礼者たちに振舞われた、あたたかいオムレツをいただいてみては。

イタリアの世界遺産アテナ神殿

ここは、南イタリアのカンパーニャ地方。
紀元前6世紀~5世紀半ばにギリシャ植民が造ったといわれる街があります。

それは、平坦な草原に広がる古代都市。

まずは、サレルノから列車に乗ってパエストゥム駅で降り、目の前の一本道をまっすぐに行きます。
すると、石造りのシレナ門が見えてきたでしょうか。
古代ギリシャ時代の繁栄と栄華を偲ばせるパエストゥム遺跡をご案内しましょう。

パエストゥム遺跡には、3つの神殿が残っています。
それらはドーリア式ギリシャ神殿といわれます。

全能の神ゼウスの妻ヘラを祀り、最も古いといわれる「ヘラの神殿」。
紀元前450年ごろ建てられた考えられているのは「ポセイドンの神殿」。
そして、紀元前500年ごろに建てられ、芸術、学問の女神アテナを祀る「アテナ(アテネ)の神殿」。
アテナは、オリンピックの聖火でも有名なギリシャの首都アテネの守護神とされ、知恵、学芸、芸術のほかに戦争の女神として2500年もの時を超え人々から大切にされました。

パエストゥム遺跡は、1997年にイタリアの文化遺産として世界遺産に登録され、その古代ギリシャの偉大なる建築芸術をひと目見ようと、世界中から多くのの人々が訪れています。

イタリアの世界遺産ポンペイ遺跡

世界三大美港の一つといわれる、イタリアのナポリから東へ25キロほど行ったところにポンペイという、1700年もの間、時間が止まった町がありました。

全盛期は商業都市として、末期にはローマ人の余暇地として繁栄してきましたが、西暦79年、ヴェスヴィオ火山が大噴火し、町全体が火山灰に覆われます。
みんながローマへ逃げましたが、助からなかった市民も大勢いました。
この世界遺産のポンペイ遺跡は、一瞬にして火山灰に埋もれた悲しい歴史の物語なのです。

日本から約12時間半の空の旅。
ポンペイ遺跡の物語のはじまりです。

こうして地中に埋まり町中の時計が止まったポンペイの町には、火山灰が降り積もります。
逃げ遅れた市民の多くは、吹きつけた高熱のガスにより窒息死でした。
朽ち果てた肉体の上に降り積もった火山灰が固まりました。
研究者たちは、そこに石膏を流し込むことで、ポンペイの死の瞬間を再現しました。
それは、身を寄せ合う家族であり、互いにかばい合い抱き合う恋人たちの悲劇の形をしていました。

町の中心であったフォロと呼ばれる広場や、古代ローマの神殿、邸宅、浴場などがその面影を残し、楽しいことが好きだったポンペイ市民の生活を感じることができるでしょう。

ナポリ民謡に歌われたサンタ・ルチア港から見えるヴェスヴィオ火山は、今もなお美しくナポリの歴史を見守っているようです。

ドイツの世界遺産ケルン大聖堂

ドイツのケルン大聖堂は、1996年世界遺産に登録されました。

正式には、ザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂というのですが、ゴシック様式の建築物としては世界最大級を誇り、大聖堂そのものが世界的なキリスト教美術館であると称えられ、ケルンのシンボルとして親しまれています。

南塔の展望台からは、ライン川を見下ろし、美しいケルン市内を一望できます。

さて、ケルン大聖堂は、1248年にその建築を開始しましたが、資金不足からその建築を中断されます。
ところが、偶然にも14世紀当時の図面を発見したために、当時の中世ゴシック様式に忠実に、着工から632年もの時を経て1880年、完成を果たしたという物語があります。

南側にある5つのステンドグラスは、旧約聖書と新約聖書の物語を題材にしたもので、バイエルン王ルートヴィヒ1世が贈ったというもの。
見る人の心を奪うほどの美しさです。

日本からは、フランクフルト行きの直行便があり、フランクフルトからケルンの中央駅までは電車で1時間20分ほどで着きます。
中央駅を降りると、目前にそびえ立つのがケルン大聖堂です。

大聖堂の前の広場には、すてきなカフェテラスがあり、現在まで市民の憩いの場としてみんなに愛されているのです。

スペインの世界遺産アルハンブラ宮殿

ここはスペイン。
アンダルシア地方グラナダ市の丘の上。
「赤い城」とアラビア語でこう言うのだそうです。
「アル=カルア・アル=ハムラー」。
アルハンブラ宮殿についてお話しましょう。

イベリア半島の最後のムスリム政権・ナスル朝の時代に建てられたといわれ、スペイン・イスラム芸術の最高傑作だと称えられました。
宮殿の中は、美しい絵タイルとアラベスク模様が有名な王宮。
アラブ王が去って約50年後に建てられた、カルロス5世宮殿。
13世紀の要塞といわれるアルカサバ。
そして庭園名が見事で、14世紀はじめの王の別荘であったヘネラリフェがあります。

もう少し詳しくお話したいのですが、王宮の「ライオンの中庭」は、イスラム芸術の最高傑作だと高い評価を受けていますし、アルカサバの唯一残っているベラの塔からのパノラマは、グラナダ市内を越えて遠いシェラネバダ山脈さえ望むことができるといいます。
カルロス5世宮殿は、今風に言うとシンプルデザインとでもいいますか。
16世紀のスペインルネッサンスの建築芸術であります。

このアルハンブラ宮殿を見ながら、お天気のいい日にはテラスでお茶を飲めるレストランが、このアルバイシン地区にはあるそうです。

スペインの世界遺産アルタミラの洞窟

スペイン北部カンタブリア州の州都サンタンデルから西へ。

日本からのフライトは、15時間ほど。
ビスケー湾に面したサンティリャーナ・デル・マール村の小高い丘。
そこに世界遺産のアルタミラ洞窟があります。

現在、洞窟をより良い状態で保存するため一般公開されていないのが残念なのですが。
見学は博物館でできます。

さて、洞窟に人が暮らしていたのは2万2千~1万3千年前だといわれています。
アルタミラ洞窟壁画は、野牛やイノシシ、馬、トナカイなど動物の絵が中心で、壁の凹凸を利用し、芸術的な濃淡もあり、生き生きした躍動感あるものでしたから、発見した考古学者がヨーロッパ史でいうマドレーヌ期といわれる旧石器時代に描かれた壁画であることを主張しましたが、壁画の保存状態がよく、なかなか信じてもらえませんでした。
しかし、半世紀近く経ってからフランスのラスコー洞窟で同じような壁画が発見され、ようやくアルタミラの壁画が旧石器時代のものであると評価されることになりました。

洞窟の天井いっぱいの絵は、動物のほかに記号や人の顔のようなものも見られます。

数千年も昔むかし、神々のお話を人間が初めて描いた芸術。
それが、アルタミラの絵なのかも。

フランスの世界遺産ノートルダム大聖堂

ノートルダム。
フランス語で「わたしたちの貴婦人」という意味で、聖母マリアを指しているのだそうです。

フランスのパリにある、ノートルダム大聖堂は、シテ島にある、ローマ・カトリック教会の大聖堂で、ノートルダム・ド・パリという名で親しまれています。
200年余りを費やして完成させ、1804年にナポレオン皇帝の戴冠式が行われたことでも有名なになり、1991年「パリのセーヌ河岸」という名称で世界遺産に登録されました。

入口を入って、正面外観(ファサード)には「聖母マリア」「最後の審判」「聖アンナ」の3つの門があり、聖書物語や聖母マリアの彫刻が多いことも、この大聖堂の特徴です。

直径10メートルという迫力ある美しいバラ窓のステンドグラスは、シテ島に朝日が昇ると一番に、そのステンドグラスに陽光を浴びるように造られていますから、朝日に輝くグラスと夕日を浴びるグラス。
それぞれが違う表情で、ことさら美しくみなさんの心に幻想的な思い出の陽を焼きつけることでしょう。

ノートルダム大聖堂へのアクセスは、メトロ4号線Cite駅からすぐです。

こんなツアーを見つけました。
パレロワイヤル広場を出発し、ルーブル美術館へ。
ランチを楽しんだ後、「パリのセーヌ河岸」を散策しながらシテ島へ渡り、この純白の大聖堂へ。

いかがですか?

ロシアの世界遺産サンクト・ペテルブルグ歴史地区

ロシアの世界遺産サンクトペテルブルグ歴史地区。
かつては、ロシア帝国の首都レニングラードとして政治・経済の中心でした。
現在レニングラード州の州都であり、ロシアで最も美しい町として世界各国の旅行者から愛されています。

サンクトペテルブルグの誕生は、18世紀初めにロマノフ王朝第5代皇帝ピョートル大帝が、ヨーロッパに比べて遅れていたロシアの近代化を目的に建造したことに始まります。
ネヴァ川と美しい運河を取り入れた水の都として「北方のベネチア」と称され、ロシア革命の中心地でした。

運河沿いには、バロック様式の美しい建物が立ち並んでいます。

アエロフロート・ロシア国際航空やフィンランド航空のほか、JALも運行していて、成田からコペンハーゲン、ロシアへ、市内観光やエルミタージュ美術館見学付き、というツアーが主流なのでしょうか。
中でもすてきだなぁ、と思ったのは、バルト海とフィンランド湾を渡りサンクトペテルブルグの港に停泊するクルーズツアーです。

エルミタージュ美術館は、世界3大美術館の1つで300万点もの美術品が展示されていますし、エカテリーナ女帝の夏の宮殿を見学することもできます。
純度の高い金が施されたといわれますが、第二次世界大戦中にドイツ軍がこの宮殿を破壊し、金はほとんど持ち去られてしまったそうです。

その後、何年もかけて修復が行われましたから、みなさんの心にロシア皇后エカテリーナの煌びやかな生活に思いを馳せることができるでしょう。

この壮麗な都の陰で、過酷な重労働を強いられた国民の多くの命が失われました。

この悲しい歴史が宿る、美しい北方の都への旅です。

トルコの世界遺産イスタンブール歴史地域

トルコのもうひとつの世界遺産のことをお話しましょう。

イスタンブールの歴史地域。
トルコ最大の都市イスタンブールの旧市街にある歴史的建造物群のことをいいます。

4世紀以来、東ローマ帝国の帝都であったコンスタンティノポリス、また15世紀からはオスマン帝国の帝都イスタンブル。
つまり、ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国と1000年以上の時間を大帝国の首都であり続けた歴史をぜひお楽しみいただきたい。

市街には、博物館、教会、宮殿、偉大なるイスラム教のモスクに、古く昔から庶民の間で賑わってきたマーケット、そして美しい青い海と空の大自然。
なかでも、オスマン帝国の中心であったトプカプ宮殿、空を突き抜けるような6つの尖塔をもち別名ブルーモスクといわれるスルタンアフメット・モスク。
そしてビザンチン文化の面影漂うモザイク画が有名なアヤソフィア博物館など、見どころはいっぱいです。

陽が沈んだ後は、カジノやベリーダンスで。
女性に人気のトルコ式スチームバス、ハマムもどうぞ。

もし、イスタンブールに滞在するのなら、ぜひボスボラス・クルーズをお試しあれ。

ボスボラス海峡を渡る大人の船旅は、岸辺にヤルとよばれる木造家屋を眺め、イスタンブールの近代的なホテルかと思えば、大理石の宮殿と、アジアとヨーロッパの文化が交錯するかつての大帝国を偲ばせることでしょう。

トルコの世界遺産ギョレメ国立公園

トルコにはたくさんの世界遺産がありますが、そのひとつ、ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群についてお話しましょう。

美しのトルコ。
カッパドキア地方ネヴェシヒル県のアナトキア高原というところにあります。

巨大なキノコかタケノコみたいに見える岩窟群は「妖精の煙突」といわれ、火山活動や浸食作用により長いながい歴史の中で自然が作り出したものです。

そして、もうひとつの神秘の物語。

古代ローマ時代に、ローマ帝国からの迫害を恐れて逃れてきたキリスト教徒たちによって、ひとつの地下都市が作られました。
6~13世紀にかけて、ギリシャ人のキリスト教徒たちが自分たちの住居として造った、洞窟聖堂や洞窟修道院が点在し、ビザンチン様式の鮮やかなフレスコ画が見られるものもあります。

なかでも、トカール・キリッセやカランルック・キリッセの洞窟教会が有名で、トカール・キリッセの青い壁画の美しさは感動ものです。

ツアーでは、首都アンカラやイスタンブール、カッパドキア観光をお楽しみください。

また、カッパドキアは、気球乗りに最も適している地域なのだそうです。
トルコの青い空から降り立つと、シャンパーニュの乾杯。
それにしても、古代ローマの地下都市で修道層たちがどんな生活をしていたのか?
謎につつまれたままだのだとか。

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